よくTVや動画、いろいろな所で耳にする反り腰。
どんなものかというと、腰が反っている状態をいいます。
本来ある腰の反り(生理的前弯)よりも強く反っている状態。
腰の背骨である腰椎が前方に強く湾曲した状態と言えます。
まず背骨についてお話ししましょう。
上から順に
首にあるのが頚椎、
肋骨が付き胸の部分にある胸椎、
肋骨がなく腰の部分にある腰椎
骨盤を形成する大きい骨を仙骨といいます。
この背骨は前後にS字状に湾曲してます。
背骨の湾曲をよりくわしく説明すると
首の部分、頚椎は前側に湾曲し(前弯)、
胸の部分、胸椎部は後ろ側に湾曲(後湾)
腰の部分、腰椎部は前側に湾曲(前彎)します。
これは生理的湾曲といって湾曲していても異常ではありません。
逆に左右に湾曲している場合は側彎症といわれます。
前後の湾曲でも生理的湾曲を越えた強い湾曲、もしくは湾曲が少ないまっすぐな場合、異常と診断される場合があります。
腰の部分で生理的前弯を越えた湾曲が起こると、お腹は突き出て、骨盤・仙骨は前方に倒れお尻を突き出したようになり、腰が凹むように反った状態になります。
これが反り腰です。
さて、反り腰についてもう少し細かくお話ししましょう。
先ほども言いましたが、反り腰というのは腰の部分、腰椎部分の前弯が強くなった状態をいいます。
ではなぜ湾曲が強くなるのでしょうか?
一つは骨盤、仙骨が前方に倒れることによっておこります。
骨盤が前方に倒れるというのは、骨盤周り、主に股関節を動かす筋肉のバランスが崩れることでおこります。
骨盤周りの筋肉は強くて大きい筋肉もあり、インナーマッスルと言われる姿勢を維持するのに重要な筋肉もあります。
主な筋肉だと大腿四頭筋やハムストリングと言わる大腿の前後の筋肉。
インナーマッスルである大腰筋や腸骨筋といった腸腰筋です。
この筋肉のバランスが崩れることで骨盤は倒れ、姿勢を維持しようと上体を起こそうとして、結果、腰椎部の湾曲が強くなり反り腰といわれる状態になります。
もう一つは、腰椎部分を上下に縮め反らせる筋肉の影響です。
腰筋類、腰方形筋や起立筋、大腰筋といった筋肉が肋骨や腰椎と骨盤を近づけるように縦方向に上下に縮むことで、腰椎を前方に湾曲させます。
これらの筋肉のバランスの崩れにより生理的湾曲以上の湾曲を引き起こし、反り腰を起こしているのです。
この筋肉のバランスの崩れは、筋肉をコントロールしている神経系のバランスの崩れによって引き起こされます。
反り腰は筋肉のバランス・神経系のバランスの崩れによっておこる状態なのです。
では、この反り腰への対処ですが
ということですが、まず生理的湾曲を越える湾曲があれば、予防の観点からも改善するのがいいでしょう。
反り腰は腰痛などの症状の方に多く診られます。
また、反り腰は腰椎下部に前方への力がかかるためすべり症の原因と言われ、脊柱管狭窄症の原因などと言われています。
が、しかし、実は背骨への変形では腰痛などの症状は起きません。
原因は筋肉・神経系のバランスの崩れです。
反り腰もすべり症も脊柱管狭窄症も、原因ではなく筋肉のバランス、神経系のバランスの崩れによって起こる状態、つまり結果として起きている状態と考えてください。
原因ではなく結果の一つです。
ですから反り腰は姿勢の崩れ、誤った体の癖の一つと思ってください。
誤った体の認識、体の癖は体に負荷をかけ筋肉・神経系のバランスを崩す原因になります。
その点からもやはり反り腰は改善するのが好ましいのです。
ではこの反り腰の改善法はというと、
まず、腰・骨盤周りの筋肉・神経系のバランスを調整することはもちろん、関与する全身のバランスを調整する必要があります。
場合によっては筋肉自体の拘縮・癒着を取り除くといったことが必要です。
神経系が回復しても動かせる筋肉が固まり、くっついていたら動かせません。
整体で筋肉・神経系を調整することをおススメします。
また、反り腰は誤った体の認識、体の癖の一つです。
誤った体の認識を正すにはまず自分の体の状態を認識すること、自分の体の状態、位置、動きを認識できるようにし、構造に基づいた体の動きを知る必要があります。
自分の体の認識が出来るようになると、自分の腰が反っていることや骨盤が立つという感覚もわかるようになっていきます。
こういった指導をみたか治療院では施術の際に行っております。
腰痛が気になる方、その中でも反り腰が気になる方、反り腰と言われたかたという方、
みたか治療院で筋肉・神経系のバランスを整え体を調整し体の癖を認識、修正して症状の改善・予防に上手くご利用ください。