正しい腰痛の知識

ご来院の方からお話を聞いていると、『腰痛』について間違った知識をお持ちの方に多くいらっしゃいます。

院長のコラムの中で書いたことですが、『正しい腰痛の知識』をまとめてみました。

よろしければ参考までに。

良く耳にするのが「背骨のずれ、骨盤の歪みで痛みが出ています!」
なんて言われた方は多いかと思います。
果たして本当なのでしょうか?

レントゲンによる腰痛の患者と健康な人との比較する研究は実は1950年代前半から行われております。
まずは1953年のスプリットホフの実験データ―を診てみましょう。

腰痛患者100名と腰痛症の無い健常者100名をレントゲン撮影をし、脊椎すべり症、変形性脊椎症などがどのくらい検出されるかを実験したものです。
腰痛骨格表.jpg

これを見ると明らかです。

腰痛であろうとなかろうと脊椎の異常は存在するのです。

このことから、脊椎や骨盤の異常は全く腰痛とは無関係と言えます。

最近のデータ―ですと1992年の健康な人、急性腰痛、慢性腰痛の人に分けてレントゲンによる脊椎の異常を調べたもの

腰痛骨格表2.jpg

これを見ても脊椎の異常により腰痛が起きることは証明できません!

そうなのです。

今までに背骨のずれや骨盤の歪みにより症状が起きることを証明した論文は一つもないのです。


驚くかと思います。

それまではそれが原因だと言われ病院でもいわれ、私もそう教わってきました。

では、何が原因なのでしょうか?

 

痛みは筋肉の過度な緊張、収縮の異常による血行不良が主な原因です。

筋肉の収縮異常は疲労、神経系のエラー、ストレスなどが原因です。

しっかりとケアすればよくなるものです!

腰痛の予防や対応には正しい知識を知ることが重要です。
これから時間のある時に腰痛に関する正しい知識を書いていこうかと思います。

さて、今日は「安静について」をお伝えします。

ぎっくり腰になると病院でいわれるのが
『安静にしててください』
と言われますよね。

さて、面白い実験があります。

《フィンランドのマルミヴァーラの研究チームの実験》

186名の急性腰痛の患者に

・安静に寝ている(2日間)

・ストレッチなどの運動療法をする

・出来る範囲内の日常生活を送る

と三つのグループに分け、痛みの度合いを10段階で評価したものです。

結果を見ると、

安静にしているよりも、

ストレッチなどの運動療法そすることよりも

出来る範囲内での日常生活を続けていたほうが早く回復する

という結果がでております。

また日常生活をしている方が、職場復帰が早いというデータもあります。

 

そうなんです安静にして寝ているのは実はよくないのです。
出来る限りの日常生活を送ることが回復への早道なのです
そして、長期間の安静は危険を伴います

痛みを慢性化させ、筋力低下、心肺機能低下などの身体機能を低下させます。

起こりうる合併症をまとめると

・筋萎縮(1日あたり1〜1.5%低下)

・心肺機能低下(10日で15%低下)

・高カルシウム血症

・廃用性骨萎縮

・血栓塞栓症(エコノミー症候群)  など

やはり安静はよくないのです

安静にしておかないといけない状態はありますが

手術後や病後にできるだけ早くリハビリするのにはこういう理由があるのです。

ぎっくり腰では、無理する必要はありませんが、出来る限り普段通りに生活を送るのがよいでしょう。

ただし、しょうがないことですが、仕事の効率は下がります。

それに合わせた仕事量にする必要はあります。

また、会社や家族などの周りの人がフォローしてあげることが必要かと思います。

その辺、お互い様ですから、フォローしあえる協力関係を築いておくことも重要です。

もちろんぎっくり腰になった時は当院へご相談ください。

出来るだけ早く回復できるよう努力いたします!

よく耳にしますよね、『椎間板ヘルニア』。

腰椎の椎間板ヘルニアで痛いとか、坐骨神経痛が出るとか

でも、これは過去のお話です。

最近の医学では

椎間板ヘルニア、椎間板の異常で腰痛は出ないといわれております。

私も椎間板ヘルニアで腰痛が起きると学校でも習っておりました。

最近の論文では否定されております。

まず、椎間板ヘルニアはどういう状況かといいますと、

椎間板の中央にある髄核が

椎間板の繊維輪の裂け目から外に飛び出した状態をいいます。

飛び出した髄核が近くの神経を圧迫して痛み、

腰の場合なら坐骨神経痛を引き起こすと言われてました。

昔からわかっていることですが神経を圧迫すると痛みではなく痺れが起きます。

このことは学校で習っていたのになぜ気づかなかったのでしょうか?

教育って怖いですね、こうやって皆さんも間違った教育を受けたために

『椎間板ヘルニア』=腰痛  

の図式が脳にインプットされているのです。

さて、他の面からも検証があります。

カナダの研究チームが健常者(=症状を持っていない方)を対象にしたこんな実験があります。

MRIで健常者の腰部を撮影し椎間板に異常がないかを調べたものなのですが

結論から言うと

健常者の76%に椎間板ヘルニアが、85%椎間板変性が見つかったのです。

この研究は1995年の国際腰痛学会のボルボ賞を受賞しており、

何の賞だかわからないと思いますがわかりやすく言うと

腰痛の分野でのノーベル賞と思っていただければいいと思います。

それだけの賞をとった論文なので信頼度は高いのです。

それでは

椎間板ヘルニア≠腰痛 

と脳にインプットし直しましょう。

もし椎間板ヘルニアがあると言われたら

しわが出てきたな、白髪が出てきたな〜(笑)ぐらいの感覚でいいのです。

あなたの腰痛の原因ではありません。

詳しく知りたい方は下の関連書をお勧めします。

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